「スカイツーリング北海道2009」体験記


ANAが企画している「スカイツーリング北海道」(以下スカツー)。
興味のある方、今回私がどのように利用したのか知りたい方。
そんな方々のために、簡単ではありますがまとめてみました。
あくまでも、これは私個人が感じた事や体験した事なので、
実際利用された時と異なる部分があるかもしれません。
ご了承下さい。



【1.申し込み】

さあ、スカツーで北海道へ行こうと決めたあなた。
早速、申し込んでみましょう。
ANAのサイト、もしくは「スカイツーリング」でググってもらえばスカツーのサイトが出てくるハズ。
しかし、申し込むにあたってやらなければならない事があります。
それは、「ANAマイレージクラブ」、「旅達」への入会です。
スカツーは「旅達」会員限定ツアーであり、
旅達」に入会するには「ANAマイレージクラブ」の会員でなければならないからです。
私の場合、すでに「ANAマイレージクラブ」に入会していたので、「旅達」の入会のみで済みました。

全て入会が済むと、いよいよ申し込みです。
スカツーはネットでの申し込みはやっていないので、サイトに記載されている電話番号に電話して申し込みをします。
電話が繋がったら、スカツーを申し込みたい事を伝えてください。
電話では、以下の事を聞かれますので予め回答できるようにしておいてください。

 1) 住所、名前、連絡先(家・携帯番号)
 2) 出発日時
 3) 利用する空港名
 4) 利用する便名(往復分)
 5) 利用するホテル名(スカツーのサイトで確認して下さい)
 6) 積載するバイクのメーカー名、車種名、排気量(今までの積載実績も参考に出来ます)
 7) 積載するバイクの車長、車幅、車高
 8) ANAマイレージクラブ お客様番号
 9) 支払方法(クレジットの場合は、カード会社名、カード番号、カード名義)

7についてですが、必ず実測値を申告してください。
トップボックスなど、後付部品が付いていないバイクであればカタログ値でいいのですが、
荷物を積んだ際に寸法より確実にオーバーしている場合はちゃんと測って下さい。
それによって積載出来るかを判断するからです。
とは言っても、ちょっとでも大きいとダメというワケではありません。
実績の無い車種や寸法が大きめのバイクは、
一度空港へ行って搭載の可否を判断するトライアルを受けなくてはいけません。
それをパスしなくては手続きが出来ないので、申し込みの電話の際に相談して下さい。
ちなみに、私の場合は積載実績のあるセロー250で、
トップボックスがバックミラーより高くないので寸法をカタログ値+αで申告しました(笑)。
固定ベルトがフロントフォークに通らないバイクはダメ。
それと、スキッド(バイクを積載する時に使うバイク専用パレット)にアンダーカウル等が干渉してしまうバイクもダメ。
なので、スクータータイプは基本的に積載出来ないそうです。
(ただし、ホンダ・PS250は積載実績があるので大丈夫)
質問事項に全て答えると照会番号を教えてくれるので必ず控えておいてください。
これで、電話での申し込みは終了です。

最後に、スカツーのサイトから参加確認書を印刷し、各項目を記入、書名欄に名前を書いてFAXして下さい。
まあ、内容は電話での申し込みで回答した事とほぼ同じですから難しい事はありません。
それと、ここで先ほど教えてもらった照会番号が必要になります。
これにて申し込みは全て終了です。
書類が送られてくるまで、待っていましょうね。

あ、そうそう。
スカツーの申し込みは、旅行開始日の前日から起算して14日前までですにでご注意を。



【2.出発まで】

申し込み後、数日して一通の封書が送られてきます。
中には、申し込みの案内、申し込み明細、旅行手続きの案内、旅行条件書が入っています。
一度目を通すだけで良いでしょう。

それから数週間。
あなたは段々と北海道ツーリングモードになってきて、準備も少しずつ進んでいる事でしょう。
出発日から16〜10日前後のある日、メール便が届きます。
大雑把ですが、以下の書類が入っていると思います。

 ・ ANA eチケットお客様控
 ・ 旅程表
 ・ 購入明細書
 ・ ANAスカイホリデークーポン(バイク運送用クーポン往復分2枚)
 ・ 旅行条件書

こちらも目を通してもらえば大体分かると思います。
この書類の中で、旅程表とANAスカイホリデークーポンは必ず旅行当日に持参して下さい。
旅行中、提示や提出するものなので絶対忘れないで下さいね。
ここまで来ると、北海道行きのすぐそこです!(笑)。



【3.往路】

ついに来ました、北海道ツーリング当日。
スカツーだと、今日中には北海道に地を快走する事が出来ますよぉ。

さて、バイクを飛行機に搭載するに当たって、タンク内のガソリンをある程度抜かなければなりません。
スカツーでは、利用する空港近くにあるGSを指定してあります。
必ず指定GSでガソリンを抜いて下さい。
飛行機出発の2時間30分前までに、指定GSに行って下さい。

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私は羽田空港を使うので、首都高を使って空港へ向かいました。
首都高湾岸線を台場方面から走ってきて、空港中央出口で首都高を出ます。
ここで一旦、第2旅客ターミナル1F到着階を目指します。
第2旅客ターミナル1F到着階を通過して空港を循環するレーンに入り、
今度は第1旅客ターミナル1F到着階を目指します。
第1旅客ターミナル1F到着階に来たら、第1駐車場入口を通過してその先を右折します。
第1駐車場をグルッと回るように走ると指定GSに着きます。

ここでガソリンを抜いてもらいます。
抜き取ったガソリンはそのまま廃棄されます。
なので、なるべくガソリンを少ない状態で行った方が良いかも。
GSの人にスカツー利用と告げると、名前を確認後すぐにガソリンを抜く作業にかかります。
もしバイクがインジェクション仕様なら、その事を言っておいた方が良いですよ。
ギリギリまでガソリン減らされて、向こうに着いて給油するGSまでにガス欠になってしまう事があるようです。
特にインジェクションのバイクは、リザーブタンクが無く、最後までガソリンをポンプが吸ってくれないそうです。
真夏の炎天下の中、バイク押すのは拷問以外の何物でもないですからね。
GSの人もおそらく分かっているとは思いますが、念のために言っておいた方が賢明だと思いますよ。
私のセローもインジェクションなので、ちゃんと言いましたよ。

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ガソリンを抜いてもらったら、西貨物にあるANA貨物センターへ向かいます。
GSを出て、再び第1旅客ターミナル1F到着階を通過します。
この時、『国道357号 環八』と書かれたレーンを走って下さい。
ガソリンが少ないので、大きなルートミスは命取りですぞぉ。
しばらく走ると、3車線の道路になり左・中央レーンが『環八』、右レーンが『国道357号』となるハズです。
右レーンの『国道357号』を走って下さい。
すると『環八』レーンが左に曲がって行き、その先で信号となります。
もちろんそのまま直進ですが、信号通過後は分岐になっていて、
ちょうどその分岐の所が西貨物の入口になっています。
なので、信号を過ぎたら左レーンに入った方が良いです。
西貨物の入口にゲートがあるので、来た目的を告げて名前、連絡先、ナンバー、退出時間を記帳します。
それと、身分証明書を提示して下さいね。
最後に許可書と貨物センターで印をもらう小さい書類をもらいます。

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ここが、羽田のANA貨物カウンター(図ではANA貨物受付)
 


ゲートを通過後、右折してすぐにANA貨物カウンターがあります。
そこで、バイクを積載するための書類3枚に住所、氏名、連絡先、ナンバーを記入します。
それと、事前に送られてきたANAスカイホリデークーポン往路分を提出します。
それが済んだら、カウンターを出て右のずーっと先(と言うか端っこ)にあるスカイツーリング受付までバイクを移動させます。

受付に行くと、受付カウンターからすでに連絡があるらしく作業員がすぐに出てきてくれます。
まず、バイクを倉庫内の床にある重量計の上に移動させて重量を量ります。
スカツーでは、荷物はバイクに積んだままで積載してくれます。
なので、重量を量る時は荷物をバイクに積んだ状態で量ります。
尚、ヘルメットは原則として手荷物として機内持ち込みとなります。
なので、ヘルメットを入れる袋を持参した方が良いでしょう。
出来るなら、ちゃんとしたヘルメットバッグを用意した方が楽ですよ。
私は、半額処分という事で購入したライダースクラブのヘルメットバッグを持参しました(笑)。
重量を量ったら、今度はバッテリーのプラグ(+端子)を外します。
セローみたいに工具がないとバッテリーが出てこないバイクは、工具を絶対に忘れないで下さいね。
また、作業は自分で行いますので、バッテリーが何処にあるか分からない人は事前に確認しておいて下さい。
使用時バイクから電源を取っているバッテリー内臓ナビを使っている人は、
ナビ本体から電源プラグを抜いておいた方がいいらしいです。
抜いたプラグは、作業員の方がテープを貼って絶縁処理をしてくれます。
次に積んである荷物の中身を検査します。
貨物カウンターでも、危険物(スプレー缶やガスボンベなど)の持ち込みがないか口頭で聞かれます。
あった場合はここで預ける事になります。
初めて知ったのですが、パンク修理用の接着剤はダメだそうです。
私はそれで、チューブとチューブレス用パンク修理の接着剤を預ける事になりました(帰りに返してくれます)。
で、受付では一応バッグの口を開けて中身を見せます。
でも、ホント中身をパッと見せるだけで終わります。
中身を全て出す事はありません。

それが終わると、いよいよバイクをスキッドに固定してもらいます。
固定してもらう前に、機内に持ち込む荷物などを確認して下さい。
間違っても、財布やチケットなどをバイクに積んだままだと大変な事になるので十分に気を付けて下さいね。

スキッド固定作業の様子
(画像は新千歳)

作業員の方々は、みなさんとても気さくな人ばかりでした。
数人で固定方法を相談するのですが、みなさん楽しそうに話してましたよ。
中にはバイク好きな方もおられる様で、安心してバイクを預ける事が出来ました。
最後に、ゲートで貰った小さい書類に印を押してもらって下さい。

それでは、空港へ向かいましょう。
ゲートで許可書と先ほど印を押してもらった小さい書類を渡して退出します。
空港へは3つの方法があります。

1つ目は、バスを利用する方法。
ゲートを出てすぐの所に「西貨物」というバス停があります。
運賃は100円。
本数は1時間に4〜5本だそうです。

2つ目はタクシーを利用する方法。
タクシーの場合、場所が場所なだけに空車のタクシーは殆どの確立で来ません。
なので、事前に何社かタクシー会社の電話を控えておいた方がいいでしょう。

3つ目は徒歩。
歩いて空港まで行けなくはないそうです。
ただし、空港まで約15分かかるとの事。
さあ、あなたならどれで行きますか?。

私はタクシーを使いました。
と言っても、偶然捕まえられたんですけどね。
スカツーの受付でタクシー会社の電話を聞いたら1社だけ教えてくれました。
配車は自分でかけて下さいとの事。
で、早速電話したのですが、生憎近所で空車に車が無く断られてしまいました。
しぶしぶバスで行こうとバス停で待ってました。
メチャクチャ蒸し暑い中で、一刻も早く空港行って涼みたいと思いながら。
そしたら、偶然西貨物からタクシーがあったので手を上げたら乗せてくれました。
西貨物まで乗せて来たところだったそうです。
実はそのタクシー、業務時間が終わり営業所に帰る途中で西貨物までの客を拾ったそうです。
で、西貨物で客を降ろして今度こそ営業所に帰ろうとした矢先に私が手をあげたので止まったのだと。
「なんか悪い事しちゃいましたね」と言うと、「遠くのお客さんじゃないし大丈夫ですよ」と言ってくれました。
空港までは700円ちょっとで行けましたが、そんな事情だったのでお釣りはいいですからと言って下車しました。
あの時に運転手さん、ホントありがとうございました。

羽田からおよそ90分。
無事に新千歳空港に到着です。

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これから、ANA貨物カウンターまでバイクを受け取りに行きます。
空港から貨物カウンターまでの行き方は上の画像(左)の通り。
手段は羽田と同じ3つ。
バス・タクシー・徒歩です。
バスの場合、1時間に1〜3本。
運賃は180円。
32番のりばから乗車します。
タクシーの場合は900円弱(あまり覚えていません・・・・m(__)m)。
徒歩の場合、20分かかるようです。

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ここが、新千歳のANA貨物カウンター
入口であるBゲートからちょっと歩きます

上の画像(左)を見て頂くと分かるのですが、バスの場合「エアーカーゴ前」で降りて貨物カウンターまで10分歩きます。
それも、新千歳の貨物エリアにはゲートが2つあります。
ゲートAは出口専用、ゲートBは入口専用。
つまり、遠いゲートBまで歩かねばなりません。
途中、日光を遮る物はありません。
だって、原っぱですから(笑)。
なので、私はここでもタクシーを使いました。
それでも、タクシーはゲートBの所まで。
貨物エリア内は歩くしかないようです(羽田でもそうですが)。
ゲートでは、羽田と同じ手続きをして、許可書とカウンターで印をもらう小さい書類をもらいます。

ANA貨物カウンターで、バイク受け取りの簡単な手続きをします。
手続き完了後しばらく待っていると、カウンター前のコンテナからスキッドに載ったセローが現れます。
そして、作業員の手でスキッドからセローが降ろされ、こちらも無事北海道に降り立ちました。
最後に、作業員と一緒に運搬中についた傷があるか確認し、確認書にサインして受け渡し完了!。
羽田で外したバッテリープラグ(+端子)を付け、出発の準備をします。
もちろん、バッテリーのプラグ取り付けは自分でやりますよ。

出発の準備も終わり、いよいよ北海道ツーリング出発です!。
ゲートAで、許可書と小さい書類を渡して退出します。
国道36号と空港を結ぶ道路に出る所にある指定GSに必ず寄って下さい(バス停近く)。
スカツーで来た事を告げると名前の確認を取られます。
ここで、5L分無料で入れてくれます。
私は満タンでお願いしました。
まず無料の5L分入れ、その後で満タンまで入れてくれました。
当たり前ですが、5L以上のガソリンは自己負担です。
まあ、あまりいないとは思いますが、ここで給油しないという人も必ずこのGSでスカツー利用を言って下さい。
GSの方で、ちゃんとチェックしているようです。
これで、往路の分は完了!。
思う存分走って来てくださいね。



【4.復路】

楽しかった北海道ツーリングも無事終了。
あとは帰るだけとなりました。

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行きにガソリンを入れた指定GSでガソリンを抜きます。
内容は羽田の時と同じです。
ただ、新千歳では作業が終わると、ガソリン抜き取り証明書をくれるのでちゃんともらいましょう。
おっと、インジェクション仕様のバイクはここでも念のために申告しましょう。

ガソリンの抜き取りが終わったら、ゲートBへ向かいます。
ゲートで行きと同じ手続きをして許可書等をもらい、ANA貨物カウンターへ行きます。
ここも内容は羽田の時と同じです(バイク重量の測定は無し)。
この時に、ガソリン抜き取り証明書を提出して下さい。
新千歳では、手続きから積載まで全て貨物カウンターで行います。

手続きが終わり、空港へ向かいます。
バスを利用する人は先ほどの指定GS近くのバス停へ。
歩きの人は・・・・頑張って下さい(笑)。
私の場合は、もちろんタクシーを利用しました。
まず、ゲート入口で警備員の方が、
「タクシー呼ぶなら北都交通が良いよ。ANAと繋がっているからゲートの中まで来てくれるよ」
そう言って営業所の電話番号まで教えてくれました。
しかし、貨物カウンターで手続き終了後、
受付してくれた方が「タクシー使うなら手配しますけど」と言ってくれたのでお願いしちゃいました。
ちゃんと貨物カウンターの前まで来てくれました。

ついに北海道ともお別れ。
アッサリ90分で羽田空港に到着です。

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バスを利用する人は、国内線第2ターミナル前の15番のりばから乗って「西貨物」で降ります。
私の場合は・・・・やっぱりタクシー使っちゃいました。
新千歳同様、ゲート手前までですけどね。
ゲートで行きと同じ手続きをして許可書等をもらい、ANA貨物カウンターへ行きます。
バイク受け取りの簡単な手続きをし、行きに積載作業をしたスカイツーリング受付まで行きます。
新千歳同様、運搬中の傷の確認等をして受け渡し完了です。
バッテリープラグの取り付け作業をして、指定GSで給油をしに行きます。

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ゲートで許可書等を提出して退出します。
ゲートを出た先を左折します。
と言うか、左折しか出来ませんけどね。
グル〜ッと回って反対側へ回ります。
その後、行きの指定GSへ向かう時と同じように第1ターミナル到着階を目指して走ります。
第1ターミナル到着階を通過したら、あとは行きと全く同じルートで指定GSへ。
上の画像を見ても分かると思いますが、指定GSまで距離があります。
新千歳のGSの店員さんが言っていましたが、毎年ここでガス欠になったというクレームがあるそうです。
店員さんはこうも行ってました。
「羽田の貨物からGSまでどれくらいの距離があるのか分からないんだよ」
「実際、その距離を見ないとどれくらいガソリンを抜いて良いのか・・・・」
「そのあたり、ANAさんがもうちょっと対策してくれればなぁ」
結構困ってましたよ、新千歳のGSの店員さんは。
こんな事があるので、インジェクション仕様のバイクはガソリンを抜いてもらう際は、
ちょっと多めに残してもらうように言った方が無難だと思います。
給油が終われば、いざ我が家へ!。



まあ、こんな感じでしょうか。
あっ、一つ補足を。
空港到着してバイクを受け取る時ですが、貨物から降ろされるのに少々時間がかかります。
特に、羽田は到着便が多いので1時間ぐらいかかる場合があるようです。
なので、空港に到着して急がねばと思って、速攻で貨物カウンターまで行っても待たされます。
ここは、到着後軽くお茶でもしてから貨物カウンターに向かうと良いでしょう。
簡単にと書きましたが、だいぶ長文になってしまいましたm(__)m。
興味ある方のお役に立てれば幸いです。

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